お知らせ

富士山の体積をはかる「アイデア」大募集!のコンテスト CON!CON!大賞および各賞決定

静岡県建設コンサルタンツ協会 CON!CON! 表彰式を行いました

「富士山の体積をはかるアイデア大募集!」という挑戦状に対し、707ものアイデが集まりました。北海道から九州まで、日本全国からたくさんのご応募、本当にありがとうございました。小学校、中学校でも授業等で取り組んでいただいたり、その反響の大きさに驚いています。

そして、静岡県建設コンサルタンツ協会で厳正なる審議を重ね、「CON!CON!大賞」など入賞作品10作品を決定。3月23日、静岡県富士山世界遺産センターにて各賞の発表、表彰を行いました。回答動画も作成しましたので、どうぞご覧ください。

受賞作品

CON!CON! 大賞

今川知彩様(神奈川県・14歳 中学生)

<アイデア>

富士山の地理院地図をアプリから調べ、ホールケーキを均等に切り分ける要領で富士山をカットし、各三角錐の体積を計算し合計する方法、カステラのように縦にスライスする方法、だるま落としのように水平に切る方法の他、最終的には三角測量を勉強して分割した三角柱と三角錐の体積を合計。

<評価>

身近な食べ物や遊びの分割方法からヒントを得て、富士山の体積につなげた想像力や分割数を多くするほど精度が上がるという発想に加え、最終的には三角測量まで勉強して分割と体積計算を分かりやすい絵やかわいらしいコメントでまとめていることが大変素晴らしい。中学女子のこの挑戦は、大人顔負けでした。

ケンコン賞

金賞 松井信幸様(静岡県・54歳)

<アイデア>

模型をつくって容積を求めていく様子を動画で解説。

<評価>

比高1:1の立体模型を作成するため、厚さ約0.5mmのボール紙にこだわるとともに、雌型の容積を測定する際水の表面張力を失くすため中性洗剤を加えた工夫、測定誤差を失くすために5回計測した点など、繊細かつ大変手の込んだ作業です。動画での応募のため非常にわかりやすく、素晴らしかったです。

銀賞 石原幸男様(東京都・66歳)

<アイデア>

ダイヤモンド富士の裏側を利用する方法。

<評価>

独立峰の富士山について、日照による日が射す部分と影の部分の境界線により、富士山の体積を求める方法は、発想ならびに実現性において大変優れていました。

銅賞 チームあんちゅう[安中潤様・市川直人様・原科伊吹様(静岡県・高校生)]

<アイデア>

静岡高校の3人が地学の課題で取り組み、富士山をマスで積分して算出。

<評価>

富士山をマスで区切るという方法は具体性があり、類似の応募は数点ありましたが、考え方や計算過程が丁寧に表されていてわかりやすかった点を評価しました。

ワクワク賞

金賞 豊島 明様(兵庫県・59歳)

<アイデア>

壮大な物語とともに「夢で富士山の体積をはかる」アイデア。

<評価>

夢の中の物語として、氷河期の古富士山から宝永山の噴火、雨水による侵食までを巡る富士山の歴史を描きながら、体積を量る方法を検討していただきました。ストーリー性が高く読んでいて次はどうなるのか、惹かれました。

銀賞 渡邊元気様(東京都・32歳)

<アイデア>

降水量と富士山の標高のみを用いて体積を算出。

<評価>

降水量から体積を求める事を発想し、実際に気象庁のデータをもとに体積を算出している。多くの応募を頂いた中で、このような発想は他にない画期的なものである事を評価しました。

銅賞 チームおしどり様(神奈川県・42歳)

<アイデア>

とろけるチーズを使い、富士山をはかる楽しいレシピを考案。

<評価>

チーズを切って、積んで、眺めて、溶かして、計って、味わう、「富士山の体積をはかる夢のレシピ」。体積算出方法が理論立てされているのに加え、材料を食べちゃうという、楽しさ、美味しさ、面白さは、ユニーク作品の中で際立っています。ごちそう様です。

コツコツ賞

金賞 橋詰正治様(千葉県・75歳)

<アイデア>

地図の基本データを使用し、等高線をもとにアナログ的に測定。

<評価>

富士山の滑らかな曲線を出来るだけ再現するため、指数関数を用いて計算し、模型作製まで行い、後書きには「老人の単なる暇つぶし」と記されていますが、8枚の紙面で計算にのめり込む姿が伺え圧巻です。

銀賞 久井田京弥様(静岡県・13歳)

<アイデア>

ロードマップを使い、等高線をもとに重量換算によって体積を算出。

<評価>

自在性の高いアルミニュウムの針金と同質量と考えるアルミ箔とで富士山の形を作製している着眼点が素晴らしく、これを実際に作製して体積を算出した努力に敬意を表します。

銅賞 あっ、ピンときた測量隊[代表:田中匠様(神奈川県・高校生)他12名]

<アイデア>

高校生が知恵を出し合い、専門機器を使わずに地形を測定する方法を動画で解説。

<評価>

ユニークな発想により、動画で3次元データ測定方法を理論的に解説しており、デジカメと専用ソフトにより星の位置を測定する方法は感心する。これらを全国の仲間と共にまとめた努力は素晴らしいです。

回答動画

静岡県建設コンサルタンツ協会が、「富士山の体積」を実際にはかってみました。詳しい内容は、動画で紹介しています。ぜひ、ご覧ください。

応募について

応募総数 707

北海道から福岡県まで、全国の皆様からご応募いただきました。また、小学校、中学校、高校の課題として取り組んでいただいたケースもありました。応募用紙だけでなく、あたたかなコメントやメッセージもお寄せいただき、とても励みになりました。ありがとうございました。

<授業の課題等で取り組んでいただいた学校>

静岡市立服織小学校 鎌倉女子大学初等部
富士市立鷹岡中学校 静岡北中学校 大和市立下福田中学校(神奈川県)
常翔啓光学園中学校(大阪府枚方市) 
静岡県立韮山高等学校 静岡県立富士宮東高等学校 静岡北高等学校 静岡県立静岡高等学校
静岡県立磐田農業高等学校 青森三本木高等学校

表彰式

3月23日、静岡県富士山世界遺産センターにて各賞の発表、表彰を行いました。当日に各賞を発表するため、参加した受賞者8組(2組はご欠席)のみなさんは緊張気味でしたが、各賞が発表されるにつれ笑顔がはじけていました。

「CON!CON! 大賞」受賞者の今川知彩さんは、ご両親とともに神奈川県から来ていただきました。「冬休みの自由課題として取り組んだものが、受賞して驚いています。それが大賞でうれしいです」と喜びのコメント。受賞者のみなさんはトロフィーを掲げて、富士山世界遺産センターをバックに記念写真を撮っていました。みなさんの喜びの体積はどのくらいでしょう。さすがに、はかりしれませんね。

表彰式

あとがき

今回、「CON!CON!」を実施して、静岡県で私たちが普段何気なく見ている富士山の注目度に驚き、改めて日本一の存在感を実感しました。これからも、富士山の誇りを胸に、地域文化の保全に努めようと思います。

「CON!CON!」をきっかけに、建設コンサルタントという仕事を知っていただけたでしょうか。私たちは、みなさまのすぐそばにいて、みなさまの暮らしの未来をみつめて、道づくり、まちづくり等をサポートしています。工事現場を見たら、その前に私たちがいたことを思い出してください。そして、次の「挑戦状」まで、しばらくお待ちください。

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